中世のレオンはサンティアゴ巡礼の道として栄えていたそうだ。1280年頃に建築されたカテドラル(Catedral)は、スペインゴシックの代表的存在で、720年以上もの時を経て、今に留める建築当時のままの姿は圧巻だ。最後の審判などを表した入口にある柱廊の細かい彫刻群は13世紀のもので、内部には美しい光を放つステンドグラスがある。入口上にある直径8mのバラ窓は13世紀に作られ中でも最も古い。大小合わせて182枚のステンドグラスの総面積は約1800㎡にも及ぶそうで、その多くは神話の動物や植物、また聖人や聖書に登場する人物などが描かれている。
サン・イシドロ(Real Colegiata de San Isidro)教会はロマネスク様式の傑作と言われている。1063年にセビーリャ大司教・聖イシドロに捧げられたもので、地階の王の霊廟にはレオン王国の歴代の王らが眠っている。12世紀に描かれた柱頭のフレスコ画は、聖書や神話の光景や中世の生活の様子を表し、その保存状態の良さには目を見張るものだ。しかしここでは写真に収める事が出来ずしっかりと目に焼き付けて来たはずだが、早くも記憶からずれはじめている。
レオンはあまりにも大都会で、本来はここで宿探しをしようとしていたが、二つの建物を見学したあと早々にこの街を離れ西に40km行った所のアストリガ(Astorga)という街の安宿を探した。